人間だけではない、犬にも多い肝臓病

肝臓は沈黙の臓器と呼ばれ、異常が見つかった時には重度となっている事も少なくありません。

肝臓の病気と言えば、大酒飲みの人がなるというイメージがありますが、お酒を飲まない犬にも肝臓病が意外に多いってご存じですか?

今回は肝臓に良いドッグフードについてまとめました。
肝臓の数値が高い場合、肝臓に良く、なおかつ肝臓に負担をかけないドッグフードを与えなくてはいけません。

肝臓に優しいドッグフードを選ぶ4つのポイント

  1. 適度なタンパク質を摂取する
    タンパク質を消化する際に発生するアンモニアの変換機能が衰えた場合に、アンモニアの解毒が十分に行われない可能性が出てきます。人においても、肝硬変が疑われる場合には高タンパク食に注意する食事指導が行われる場合があります。犬においては、はっきりしたデータが見当たりませんでしたが、個人的に極端に高いタンパク質を摂取する理由はないのではと考えます。一方で、肝臓の機能を維持するために、良質なタンパク質が必要とされますので、極端に低いタンパク質率のフードも推奨されません。消化吸収性の高い動物性たんぱく質を必要量摂取する事が重要です。個人的には、肝臓の状態が低中度であれば粗タンパク質率20%以上30%以下、重度の場合には20%以下のドッグフードを推奨します。
  2. 豊富なビタミン
    野菜や果物に含まれるビタミンA・C・Eは「抗酸化作用」の働きで細胞を活性化させ、肝臓をサポートします。またビタミンBは、タンパク質などの消化・代謝を助けてくれます。ビタミンが豊富なドッグフードを選びましょう。
  3. 食物繊維を摂取する
    食物繊維は脂質や糖の吸収を緩やかにし、肝臓の負担を和らげます。特に水溶性繊維(可溶性繊維)を多く含むドッグフードが推奨されます。水溶性食物繊維としては、難消化性デキストリンが挙げられ、水溶性食物繊維を多く含む食品としては、チコリ根やサイリウムが挙げられます。ドッグフードの成分表に表示される粗繊維は一部の不溶性食物繊維の含有率となっていて、一部の不溶性繊維と殆どの水溶性繊維は粗繊維率には含まれません。そのため、水溶性繊維がどれだけ含まれているかという事を見るためには、原料から推察する必要があります。
  4. 有害な毒素は添加物
    肝臓では有害な毒素を分解しますが、ドッグフードの有害な毒素は合成保存料や合成着色料などの添加物の事を言います。添加物が入っていると毒素を分解するぶん、肝臓に負担がかかります。ドッグフードは無添加のものを選びましょう。ちなみに、おやつは添加物が使われているのが殆どなので与えないようにしましょう。おやつをあげるなら肝臓に良いと言われるリンゴやキャベツなどを与えましょう。

ドッグフードと肝臓の重要な関係

ドッグフードの原材料に粗悪な肉が使われていたり、添加物が使われていたりすると毎日食事するだけで肝臓に負担をかけてしまい、知らず知らずのうちに肝臓の数値が高くなっていたという事も少なくありません。
ドッグフードを変えただけで改善したという方もいるほどドッグフード選びは大切です。
愛犬のために原材料をよく見て、安全で安心できるドッグフードを選んであげて下さい。

今回は肝臓をいたわる食事について解説しました。
冒頭でも述べましたが肝臓は沈黙の臓器と呼ばれています。
大変我慢強い代わりに一旦悪くなると回復が望めません。
肝臓は日頃気に掛ける臓器ではありませんが、ここでもペットオーナーの皆さんの毎日の観察(元気、食欲、黄疸、腹水、震えなど)が肝臓疾患の早期発見・早期治療に繋がる事は間違いありません。

参照:「UGpet Blog」
「犬の健康のためにできること」
「無添加ドッグフードランキング」
「帝塚山ハウンドカム通信」